薬を使わない新しい治療法!認知療法のやり方について

アメリカでは50年以上前から実践されている一方、日本ではようやく認知が進みだした「認知療法」。まだまだ「認知療法って何?」という人も少なくありません。

ですが、認知療法は日本で深刻な問題となってきている「社会不安障害」「うつ病」「パニック障害」「発達障害」に対してとても効果的な治療法だと海外では報告があがっています。

今はまだ国内では専門家も専門とする病院も少ない認知療法ですが、この先増えていくのは間違いありません。そこで、今回は認知療法の具体的なやり方について紹介をしていきます。

医師と患者の協力関係が大切!認知療法の基本

まず、認知療法は患者1人で取り組めるものではありません。必ず医師、患者、スタッフ、家族、時には学校や友達といった周囲の人も巻き込む治療法となります。

認知療法はチーム体制

認知療法は基本が「チーム医療」となります。患者と医師を中心にしてその周囲をスタッフや家族が固めます。正に全員野球の様な形での治療となるのです。

医師と患者の信頼関係が必須

認知療法において最も重要なのは円の中心に位置する「医師と患者」の信頼関係です。これがなくては認知療法は全く進みません。患者が心を開く相手、信頼できる相手が必須となります。

それは他でもない「担当医」である医師です。スタッフは信頼できる仲間にこそなれ「隣り合うパートナー」には中々なれません。やはり「自分を良く理解してくれている」と感じる医師の存在は絶対です。

患者自身も参加する姿勢が必要

信頼できる医師がパートナーとして存在している。それは重要ではありますが、実はそれだけでは認知療法は始まりません。患者自身が積極的に参加する姿勢が求められます。

認知療法とは外から行う治療行為というよりは患者自身の内側を掘り下げてアプローチをする治療法です。それには患者自身が自分と向き合う姿勢を見せなくては始まらないのです。

日常生活が主戦場!認知療法の取り組み

認知療法の主戦場は病院でも病室でもありません。日常生活が治療における主戦場となります。認知療法は病院の中では無く外で行う部分の方が大きい治療法です。

認知の歪みは生活から作られる

認知療法で最も重要な点である「認知の歪み」は突然生まれるものではありません。日々の生活の中で少しずつ小さなきっかけが蓄積していき最後に「認知の歪み」特有の思考プロセスを構築していくのです。

家族もチームの一員となる

認知の歪みは現時点では「生育環境」の中で構築されていくとされています。実際のところ「認知の歪み」を持っている人は基本的に家庭内、生活環境内で認められた経験が著しく少ないです。

    <認知の歪みを持つ人に多い生育環境>

  • 親から認められた経験が無い
  • うまくできても「もっとできる」と叱咤激励される
  • 自分の中に「成功体験」と呼べるものが少ない
  • 自分の価値を誰にも認められた実感を持っていない

このように「実際にはできているのに、その事実を認めてもらっていない」というケースが多いのです。だからこそ家族の参加が認知療法では重要となっていきます。

まずは自分の思考を形にする!1つ目の方法

ここから具体的な方法についての紹介です。まず最初の取り組みは「自分の思考を形にする」事からです。普段は意識する事すらない思考プロセスを「目に見える形」にしていく作業です。

自分の思考を文字化する

自分の思考プロセスを「目に見える形」にする為に「文字化」という作業を行います。過去の出来事を幾つかピックアップして、その時に自分がどう考え、どう受け止めたのかを文字にして書き起こしていきます。

自分で自分を客観視する

文字化された自分の思考プロセスは既に自分の頭の中ではなく「紙の上」での出来事です。つまりは客観的に見る事ができます。自分で自分の考え方を眺める。これが認知療法ではとても大切なポイントとなります。

今の自分から意見を出す

紙の上に書きだされた自分の考え方を分析して、今現在の自分が「こういう選択肢もあったんじゃないかな」と「別の意見」を出す。ここが最も重要なポイントとなります。

認知療法において特に重要な事は「物事の考え方、捉え方には多様性がある」という事に気付く事です。それを他人から言われるのではなく自分自身で気付く事に意味があるのです。

他の選択肢の存在を認識する!2つ目の方法

自分の考え方に対して自分が異なる意見を出す。それによって1つしかないと思っていた意見が実は「少なくとも2つある」という事実に気付けます。ここから一気に認知療法は前に進んでいきます。

自分の考えが二つになって気付く

無意識的に自分の考え方に固執する。それ以外の考え方があるなんて考える事すらしていなかった。認知の歪みを持つ人は大体がそういった心の状態にあります。

自分自身で別の意見を出したことによってこの「認知の歪み」という鎧にヒビが入ります。今まで見えていた世界が思っていたより実は広いようだと気付くのです。

張りつめた糸がほぐれる

世の中には色んな考え方がある。自分の考えが決して唯一のものではない。そう気付いた時に肩の力が一気に抜けます。自分を縛っていた固定観念が「いくつかあるうちの1つの考え方」だと理解できると気持ちが楽になるからです。

行動によって検証していく!3つ目の方法

気持ちが楽になり、心に余裕が生まれてきたら今度は行動に移します。新しく自分で出した意見に沿って行動をしてみるのです。今までとは違う考え方での生活に踏み出す形になります。

行動の積み重ねが認知を再設定する

長年の生活の中で構築された認知の歪みはそう簡単に全てが流される訳ではありません。それが日常となっていた期間が長い程にまた戻ろうとしてしまいます。

そうならないように医師や家族が周囲からサポートをして支えていく必要があります。定期的に通院して医師が確認をし、生活の中では家族が見守る。

そうした積み重ねがやがて認知の歪みを溶かし、新たな認知のプロセスを心の中に再構築していくのです。ゆっくりゆっくり上書きしていく流れで治療効果が出てきます。

理解して行動して変えていく!それが認知療法

以上、認知療法について紹介をしてきましたが認知療法は大きく分けて3つの段階からなる心理療法です。この基本を抑えておけば大丈夫です。

    <認知療法の3つの段階>

  • 1段階:自分の思考プロセスを文字化する
  • 2段階:自分の思考プロセスを客観視する
  • 3段階:新たな思考プロセスを実践する

この3段階を繰り返して取り組む事によって徐々に認知の歪みが「新たな認知プロセス」へと上書きされていきます。一度に壊れて再構築されるものではありません。

少しずつ、少しずつ認知の歪みが削られ、削った部分に新たな認知のプロセスが再構築されていくような流れです。一朝一夕でなりたつものではありません。

じっくり取り組む必要があり、主戦場が日常生活の中となるので家族を含めた「チーム体制」で治療に取り組む必要が出てくる。それが認知療法という心理療法となります。

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私は認知療法を取り入れることで、うつを克服することが出来ました。また、認知療法でうつを克服した人は多くいます。ですが、認知療法を実践するのは簡単ではありません。そこで、認知療法の専門家が作成したDVDを見るだけで実践が出来るプチ認知療法があります。それを実践すると、認知療法を気軽に実践することが出来、結果として、うつを克服することが出来ます。

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