色んな形がある治療法!認知療法のアプローチ法について

ここ最近、認知行動療法という名前でメディアで注目を集めている精神療法、心理療法である認知療法。認知行動療法との違いが判らないという人も多いですが基本的には同じです。

この認知療法は「自分の思考プロセスを理解する」「別の考え方を検討・模索する」「実際に行動に移してみる」という3段階に分かれた治療法となるのですが、この各段階で使用される補助具(ツール)については余り情報がありません。

そこで今回は認知療法に取り組む中で活用される様々な治療道具についての紹介をしていきます。

認知療法の要がこれ!思考の文字化に必須のツールを紹介!

今回紹介する「思考プロセスの文字化」を助けてくれるツールは以下の4つとなります。ツールの数は非常に多いのですが、一般的に活用されるのはこの4つが多いです。ちなみに各ツールの優先順位等は特にありません。

    <認知療法で使用される代表的なツール4つ>

  • 活動記録表
  • コラム法
  • 損益比較表(フランクリンの表)
  • バーンズチェック

どの方法を選択するかはその対象疾患と患者本人の抱える認知の歪みの種類によって変わってきます。自分の場合はどのツールを使うべきか主治医と相談する流れになります。

自分の行動を1時間単位でチェック!活動記録表

別名「セルフモニタリング」と呼ばれるものです。自分の1日の活動内訳を細かく記入する事で自分の生活を1時間単位で文字化していきます。

記録の練習として最適

活動記録表は特に難しい内容を必要としません。「食事」「映画」「散歩」といった大まかな内容と時間の記入で十分です。その為セルフモニタリングの練習としては最適です。気持ちに余裕ができてきたら記入内容もより具体的なものへと変えていきましょう。

生活をレコーディングする

よくレコーディングダイエットというものがありますがあれと基本的には同じです。人間の記憶は思っている以上にいい加減なものなので、覚えているようで実は覚えていない事が多いのです。その日その時間に何をしていたのか。それを記録しておくと今までは見えなかった自分の行動が見えてきます。

記録内容は臨機応変に

活動記録表に記入するものは何でも構いません。文字であれ数値であれ対象疾患にあわせて柔軟に設定可能です。「良かった事の回数」「不快に感じた出来事の回数」「パニックが起こった回数」「トイレに行った回数」など設定項目は多岐に渡ります。

その時の自分が把握すべきだと感じた項目を担当医と相談をしながら決めていきましょう。足りないと思えば追加すれば良いだけですので、難しく考える必要はありません。

認知療法で最も一般的な方法がこれ!コラム法

セルフモニタリングにおいて最も代表的な方法がこのコラム法です。これ1つで認知の書き出しが可能ですが、内容が細かい為に最初に取り組む場合は少し負担が大きくなります。

初めての場合は簡略化しておく

当事者にとって負担の大きいコラム法に取り組む場合は項目を減らした簡略化タイプの表を使うのが適しています。「書く習慣」と「感情を論理化する習慣」がついていくに従い項目を増やしていく方が良いです。

物事の2面性を書きだすシート!損益比較表

物事には全て「良い面と悪い面」という2面性があるものですが、思考の歪みに囚われている状態ではどちらか1面(基本的に悪い面)に偏っている事が多いです。

そこで物事には常に2面性が存在しているという事を再認識する為に記録していくシートが損益比較表となります。

行動と感情の2面性を文字化

損益比較表に書きだすのは2点です。「メリット(長所)」と「デメリット(短所)」のみ。自分自身の行動や感情について常に2つの解釈を書き起こします。

多様性を知るきっかけに

常に2面性を書きだす事によって「間違いなくこうなんだ」という思い込みからの離脱が可能となります。誰かに言われた事ではなく自分で書きながら気付くという点がポイントです。自分の中にも2つの解釈が存在する。その事実を文字化する事が大切なのです。

バーンズが作ったチェック表!バーンズチェック

認知療法を開発したアーロン・ベックの愛弟子だったデビッド・D・バーンズが作成した不安のチェックシートです。その日の自分の状態を数字で書きだしていきます。文字を書き込むものではありませんので取り組みやすく、認知療法の初心者でも継続しやすいアプローチ法です。

今の自分を把握できる

バーンズチェックは「今日の気分は憂鬱だった」「今日は不安を感じた」といった簡単な項目が並ぶシートです。感じたままの数字を書き込む事で自分の「今の状態」を確認する事が可能です。

1日2日では変化がわかりにくいですが、1週間分の数値を並べると気分の浮き沈みのリズムなどが見えてきます。数値を通して自分のリズムを知るというのは患者にとってもユニークな体験となります。

項目の数は調整可能

バーンズチェックは簡単なシートではあるものの、項目の数は30近くあるので負担となる場合もあります。そういう場合は「負担の無い範囲」に項目を減らして、慣れていくに従って項目を戻していく形がとられます。

選択させる事自体が治療となる!認知療法のアプローチ

以上、認知療法で使用するアプローチ方法を4つ紹介しました。これらのアプローチはただ取り組むだけでなくどの方法を選ぶのか、という選択過程も治療行為の一環となります。

目的地は同じだけど、その方法論には色んな形があるという事を認識し、その中の1つを実際に選ぶという事は「思考プロセスの多様性」を現実として受け入れやすくさせるからです。

認知療法の根幹は「多様性に気付く事、認知する事」ですが、認知療法自体が多様性に富んだものでもある訳です。認知療法が1990年代に認知行動療法という発展形に名前を変えたのもいわばその多様性による自然な流れと言えるでしょう。

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